急な資金繰りの必要に迫られた際に、消費者金融を利用すれば最短で即日に資金調達が可能です。
ただし、消費者金融を利用する際には、利便性だけでなく潜在的なデメリットについても理解しておくことが重要です。
今回は、消費者金融の基本的な特徴や、事業資金調達にあたっての重要なチェックポイントについて解説します。
ぜひご参考ください。
消費者金融とは何か？
消費者金融とは、主に個人を対象に資金を提供する貸金業者のことです。
法人向けの事業資金融資を提供する消費者金融も一部存在します。
「闇金」とは異なる仕組み
消費者金融と聞くと、「闇金」を思い浮かべる人もいるかもしれませんが、これは誤解です。
消費者金融は金融庁の許可を受けており、財務局や地方自治体に登録されている正規の金融機関です。
法律で借り入れ上限が規定されており、過剰な借り入れを防止しています。また、利息制限法により上限金利も規定されているため、法外な利息を心配する必要はありません。
ただし、違法な業者、いわゆる闇金には注意が必要です。
このような業者は無登録で営業しており、極めて高い金利や違法な取り立て行為のリスクがあります。
消費者金融を利用する際は、金融庁のホームページで正規業者か確認することをお勧めします。
銀行と消費者金融の違い
消費者金融と銀行の違いは適用される法律にあります。
消費者金融は貸金業法に基づき、借入金額の上限が年収の3分の1に制限されます。一方で銀行は銀行法に基づいており、借入金額の上限はありませんが、年収の3分の1を超えないように規制がかかっていることが多いです。
なお、利息制限法は両者に適用され、以下の通り上限金利が定められています。
【上限金利】
- 10万円未満の借入・・・20％
- 10～100万円未満の借入・・・18％
- 100万円以上の借入・・・15％
消費者金融で事業資金を調達する利点
消費者金融で事業資金を借り入れるメリットとは何でしょうか。
即日調達が可能
消費者金融を利用すると、最短で即日に資金を手に入れることができます。
即日融資に対応した業者の場合、必要書類を提出後、審査が迅速に行われ、早ければその日のうちに資金が借り入れ可能です。
ただし、申込時間や書類提出のタイミングによっては数日かかる場合もあるので、事前に確認しましょう。
柔軟な返済方法
消費者金融では返済日を選べる自由度の高さもメリットです。
例えば、毎月27日が返済日に設定されていても、支払いが月末のほうが良い場合は日付を変更できることもあります。
また、コンビニATMやインターネットバンキングなど、多様な支払方法にも対応しており、利便性が高いです。
無担保での借り入れが可能
担保となる資産を持たない場合でも、消費者金融を利用して無担保での借り入れができます。
事業を始めたばかりの企業でも、資金調達が行いやすいといえるでしょう。
審査の通りやすさ
消費者金融は比較的審査が通りやすい傾向にあります。
銀行で審査が難しい場合でも、消費者金融であれば融資が受けやすいケースも少なくありません。
消費者金融利用時の注意点
消費者金融の利用にはメリットがある一方で、デメリットもあります。
金利の高さ
消費者金融は金利が高めに設定されています。
保証会社がないためリスクが高く、その分金利が上乗せされています。返済期間を短くすることで金利負担を軽減することができるでしょう。
限度額の制限
消費者金融では貸金業法により、借入限度額が年収の3分の1までと規定されています。
例えば、年収300万円の方は100万円までの借り入れが上限です。法人の場合はこの制限が適用されないことが多いですが、個人事業主は注意が必要です。
消費者金融での事業資金調達時に確認すべきポイント
消費者金融を活用する際のチェックポイントをご紹介します。
目的を明確に
事業資金の用途を明確にし、必要な金額を決めてから利用を検討しましょう。
消費者金融は即日調達が可能な上、審査も通りやすいですが、金利負担の大きさも考慮する必要があります。
返済計画を立てる
事前に返済計画をしっかり立てておくことが大切です。
返済が滞ると、信用情報に傷がつき将来の融資に支障をきたす可能性があります。毎月の返済額や完済目標を事業計画書で確認しながら検討しましょう。
条件の確認
消費者金融は審査が通りやすいものの、自己資金や信用情報に問題があると融資が難しい場合があります。
社会保険料や税金の未納があると、審査に不利になるため、利用前に条件を確認することが重要です。
総量規制の理解
消費者金融では貸金業法が適用され、個人事業主には借入上限が定められています。
法人であれば総量規制は適用されませんが、個人事業主の場合は注意が必要です。
消費者金融を利用した事業資金調達の流れ
事業資金を消費者金融で調達する手順をご紹介します。
1. 申込
申し込み方法には、来店、電話、インターネット、郵送があります。
インターネット申込は時間を選ばず手続きが進められるため、忙しい方にはおすすめです。
2. 審査
申し込み完了後、審査が行われ、早ければ即日で結果がわかります。
3. 契約と借り入れ
審査通過後に契約を締結し、事業資金を借り入れます。契約内容をよく確認してから進めましょう。
4. 返済
返済日までに返済を行います。遅延があると損害
金や信用情報への影響が生じるため、注意が必要です。
まとめ
消費者金融で事業資金を調達する際の利点は「即日調達が可能」「返済方法の柔軟さ」「無担保での借入」「審査通過のしやすさ」といった点です。
速やかに資金を確保したい場合に、消費者金融は有効な手段といえるでしょう。
一方で、金利の高さや借入限度額の制限といったデメリットもあるため、慎重に検討が必要です。
また、ファクタリングによる資金調達も一つの方法です。ファクタリングは、売掛金をファクタリング会社に売却し、期日前に資金化するサービスで、資金繰り改善に役立ちます。
